無料オンラインゲーム『百花繚乱Endless Battle』。 そのノベライズとそれに関することを書いていきたいと思います。

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第67話『拳と盾』

3人の目の前には、いくつものガラス製の大きな筒状のケースが並んでいた。

しかも、全て薄緑色の液体が満たされている。

「何かの実験施設か?」

率直な予測を新橋は立てた。

「・・・おそらくそうでしょうね。でも何の・・・?」

目白もそれに同意しながら、そのケースを調べようとした。

その時だった。

目白に何かが高速で飛び掛ってきた。

「危ない!」

それにいち早く気付いた新橋は『蒼天の剣』を具現化させ、その2つの間に割って入り襲撃を阻

止した。

この新橋の行動によって動きを止められた物体、それは・・・

「・・・人?」

紛れも無い人間だった。

しかし、その様子は異常であった。

虚ろな目、荒げる息、そして何より左手首に付けられた認証リストがそれを物語っていた。

「・・・強化か」

それを意味するかのように、認証リストの液晶が赤くなっていた。

と、次第に相手を抑える『蒼天の剣』の剣先が、新橋の意思とは違う方向を向き始めた。

相手のパワーの方が、新橋を上回っていたからだ。

「ガァァァッ!」

そしてついに、相手の叫び声と共に新橋は壁まで吹き飛ばされた。

「グァ!」

激突した痛みから、苦悶の声をあげる新橋に相手は追い討ちをかけようと襲い掛かった。

ガァン!

だがそれは、池袋の『自由の代償』で止められ、更にその隙を逃さぬよう

「ハァッ!」

目白が横から拳を見舞った。

そこから放たれた衝撃が相手の腰に走り、本体ごと吹き飛ばした。

「新橋、大丈夫か?」

「あ、あぁ・・・」

『蒼天の剣』を杖にして立ち上がりながら、新橋は答えた。

「・・・池袋君、アレを使いなさい」

目白が突然そう言った。

「・・・いつから知っていたんですか?」

「最初から。今までのがあなたの全力とは、とても思えないもの」

「・・・やはり敵いませんね。いいですよ」

一瞬笑みを浮かべた後、池袋は目白と共に真剣な表情に変えた。

そして次の瞬間。

キィィィィン

2人の瞳の奥で、新橋には聞こえない音が響いた。

まず池袋が『自由の代償』を先ほどと同じように投げ飛ばした。

横に回転しながらそれは相手に向かっていき、そして見事に命中。

だが、それだけでは終わらなかった。

相手に当たったことにより跳ね返ったそれを池袋はキャッチし、それで

「タァッ!」

攻撃をガードするときと同じ持ち方にし、その体勢で体当たりを行った。

更にその一瞬の間に相手の後ろ側に回った目白が

「ハッ!」

背中に向かって拳を放った。

そこから放たれた衝撃は反対側にある『自由の代償』のおかげで、全て伝わった。

「ガ・・・ア・・・」

強化されているとはいえ、流石に痛みを感じたのだろう。

それを声で出しながらも、2人を突き放して、一旦体勢を整えようとした。

だが、その間に

「ハァァァァ!!」

新橋が巨大化させた『蒼天の剣』を持って跳躍していた。

あとはそれを振り下ろせばいいだけだった。

その直前、目白は相手の腹部で何か赤く光るものを見つけた。

(アレは・・・まさか!?)

「新橋君、ダメ!」

しかし、目白の制止は間に合わなかった。

振り下ろされた『蒼天の剣』は相手の腕でガードされるも、その衝撃は十分に伝わった。

「ア・・・ァ・・・」

そして沈黙、これで全てが終わったかのように見えた。

だが次の瞬間、相手の腹部から溢れんばかりの赤い光が発せられた。

「な、何だ!?」

驚きながら新橋はそこから後ろへと距離を取った。

「マズイわ・・・まさか体内に『サイクロプス』埋め込んでいるなんて」

「え!?」

広範囲マイクロ波発生型大量破壊装置『サイクロプス』。

これが発動してしまうと、周囲20~30kmは焼け野原になってしまうと言われている。

「こいつを・・・どうにかしないとな」

池袋が呟いた。

今から表にいるメンバーに伝えるのはもちろん、効果範囲内の住人への避難もしなくてはいけな

い。

それを短時間で行うなど、到底不可能である。

「・・・池袋君、新橋君、ちょっといいかな」

急に目白は2人を呼び寄せた。
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