FC2ブログ

無料オンラインゲーム『百花繚乱Endless Battle』。 そのノベライズとそれに関することを書いていきたいと思います。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第35話『迫り来る事態』

「この手の槍みたいな武器って、相手に間合いに入れない戦い方が重要なのは分かる?」

「はい」

品川さんが来るまでの間、暇になってしまった俺は同じく暇を持て余している大塚さんから、

槍のような中距離格闘戦の戦い方を聞いていた。

この手の武器との戦いは、今後の戦闘方法に大きく影響されるだろうし。

「でもアンタのそれの場合は逆。如何にして相手の間合いに入るかが勝負の鍵なわけ」

「なるほど・・・」

「本当は実際に手合わせした方がいいのかもしれないけど、今日はもうどこも空いてないだろうから、また今度ね」

「は、そん時はヨロシクお願いします」

・・・なんでだろう、心なしか大塚さんが先月に比べて優しくなった気がする。

ガチャ

そんな最中に、品川さんが入ってきた。

「スマン、遅れた」

それも、いつものような素っ気無い言葉を発して。

「遅いぞ、品川~。もう目黒も渋谷は帰っちまうし、五反田は追いかけてからまだ帰ってこないし」

大崎さんが不満を言った。

そういえば、あれからもう20分近く経つけど、未だ五反田が帰ってくる気配がない。

「文句を言うなら、例のサッカー部の奴らに言ってくれ」

この品川さんの一言に、室内に沈黙が流れた。

「・・・品川、それどういうことだ?」

それを破ったのは神田さんだった。

「どういうも何も、アイツらが掃除やら補修の時間やらになっても帰らないで駄弁っていたから、

こっちはそれを全て受けて捗らなかったんだよ」

「・・・妙だな」

「ええ」

品川さんの言葉に、神田さんと大塚さんがいち早く疑問を持った。

「何でです?」

それに対して疑問がある俺は、率直に聞いた。

「今日はサッカー部は休みのはずだ、そうだろ?」

「え、ええ。じゃなきゃ、代々木はここに来なかったでしょう」

「・・・上野、お前今でこそ生徒会に入っているが、もし入ってないで部活だけに入っていたら、そういう休みはどうする?」

「どうするって・・・」

とりあえず、その仮定を冷静に考えてみた。

そりゃ、休みにもなれば体をゆっくり休ませたいし、溜まっている部屋の掃除とかしたいし、何よりも予習復習も・・・。

あれ、これって・・・。

「・・・いつまでも学校で、しかも掃除やら補習やらで色々使う教室にいませんね」

「そう、その通りだ」

神田さんが俺の答えを肯定した。

「しかも付け加えると・・・サッカー部はほぼ全員いた。教室が本来違う奴も、な」

「え?」

品川さんの口から発せられた、如何にも不自然な状況。

俺に考えられるのは、ただ1つ。

「・・・代々木の・・・待ち伏せ」

「ビンゴ」

サッカー部が休みのこの日に、代々木が密告するのを察しての行動。

そう考えると、全てが繋がる。

「・・・上野、お前あいつらが帰る道とか分かるか?」

突然の神田さんからの質問。

確かに俺は、渋谷の帰り道は知っているし、目黒に至ってはお隣さんだ。

しかも、2人は途中まで同じ道を通る、代々木がどこに住んでいるかは知らないが・・・

「大体の・・・見当はつきます」

「よし、お前はその道を辿って3人と合流しろ、大崎と田町はそれとは違うルートを探してくれ」

「わ、分かりました」

大崎さんと田町さんも、既に勉強道具を片付け、準備万端だ。

「品川は俺と共に職員室へ連絡。大塚、残って連絡役を頼んだ」

神田さんからは、冷静な指示が次々と飛んだ。

「じ、じゃあ行ってきます!!」

とにかく、下手したら一刻を争う事態だ、急がなければ・・・。



その10分ほど前。

『百花高校』の近所にある河原の歩道。

そこに目黒、渋谷、代々木の3人がいた。

サッカー部と思わしき集団に囲まれる形で。

「あ、アンタ達何!?」

そんな状況に、渋谷は喰いかかった。

「なあに、君達に関係はないさ」

サッカー部員の1人が、長髪をなびかせながら答えた。

「僕たちが話したいのは・・・代々木ちゃん、君なんだから」

それを聞いた代々木は恐怖で怯えた様子を見せた。

目黒と渋谷はそれを見て、庇いたった。

と、目黒はここで一瞬目に入った、ポケットに入っているケイタイを見て1つの事実に気付いた。

(ろ、ログイン反応!?)

ケイタイから、確かにそれを示す反応が表れていた。

そこから、一刻を争う事態だと気付いた目黒は急いでIDを取り出し、

「EB、ログ・・・」

すぐさまログインしようとしたその時

バッ

「え!?」

すぐ後ろに何物かが現れ、リストにIDを差し込もうとした目黒の腕を押さえた。

押さえたのは他のサッカー部員。

そしてまたすぐに渋谷の後ろにも何物かが現れ、羽交い絞めにされた。

「な!?は、放せ!!」

2人とも迂闊だった。

いくら素質は実力があっても、ログインしなければ2人はただのどこにでもいる女子高生なのだ。

ログインした状態の相手に反応速度で勝てるわけがない。

「さて、君達も・・・あとでゆっくり相手してあげるからね」

この言葉は、2人にとって恐怖以外の何物でもなかった。
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ラジオ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。