無料オンラインゲーム『百花繚乱Endless Battle』。 そのノベライズとそれに関することを書いていきたいと思います。

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第120話『空を目指す時』

カチッ カチッ

「フフフ、どうやら弾切れのようね」

いくら引き金を絞っても弾が発射されない2人の先生の機関銃を見て、鶯谷はささやいた。

「チッ・・・」

この状況に、流石の2人も打つ手がなかった。

「じゃあ・・・トドメを刺してあげるよ!!」

そんな2人に向かって田端は全力で駆け出した。

「待て!」

羅印は助けようとしたが、

「行かせないわよ」

鶯谷が操作する『Bit・ラスヴェート』2体がそれを阻んだ。

「く、どけ!」

その2体をすぐに振り払うも、既に羅印がどうにか出来ないほどに田端は迫っていた。

2人もとにかく避けようと構えた、その時。

ピーーッ

2人の腕に付けられた認証リストから音が出ると共に液晶にメッセージが表示された。

そのメッセージは、サーバに再接続したことを意味するものだった。

「間に合った!」

それを確認すると同時に、2人は『EB-ID』を取り出した。

「「EB、ログイン!!」」

そしてすぐさまログインした。

「やらせるかよ!」

だがすぐ近くまで迫っていた田端は『デファイアント』を思いっきり突き出した。

その穂先が2人のどちらかに突き刺さろうとした。

まさにその瞬間。

キィィン

金属が衝突し合う音が廊下に響いた。

蝶子先生が『山紫水明』を瞬時に具現化し、それを抑えたのだ。

「危なかったわね」

「あぁ・・・反撃はここからだ!」

そして先ほどまでの借りを返すかのように、音無先生は大量の『フェザーファンネル』を放った。

それはすぐ近くにいた田端はもちろん、離れていた恵比寿や鶯谷もそれに被弾した。

「い、痛いんだなぁ」

「さて、これで状況は五分だ、それでもやるか?」

「いいわ・・・トコトンやってあげる!」

鶯谷がいきこんで言ったその時だった。

「すまないが、五分にはならないぜ」

廊下の奥から声がすると同時に2本の光線と2つの砲弾が飛んできた。

それはどれも組織の3人を狙ったものであったが、すぐに避けられてしまった。

そしてそれを放った正体はすぐに姿を現した。

照先生に坂東先生であった。

光線は照先生が放った『アムフォルタス・プラズマ収束ビーム砲』のもの。

砲弾は坂東先生の肩に背負った、大型ウィング兼用2連電磁砲『70-31式電磁加農砲』のものであった。

「遅いですよ、2人とも」

「済まないですね、こっちも別の連絡を受けていたもんで」

「別の?」

「それは置いといて・・・お前達、これでもまだやり合うつもりか?」

この言葉に、組織3人の顔は曇り始めた。

「どうやら・・・時間内に奪取は難しいみたいね」

「そうなんだなぁ、ここは撤退するんだなぁ」

「仕方ないか、じゃあな」

それだけ言って3人は幻のように消えてしまった。

「瞬間移動装置・・・全く、準備はいいみたいだな」

「ですね・・・ところで、さっきの別の連絡ていうのは?」

「えぇ、実は異星人の大軍がここに向かってきているとの通報が」

「・・・ついに動き出したか」

「みたいね」

ここが襲われるというにも関わらず、その場にいる者全員落ち着いていた。

「とりあえず、アレを動かすぞ」

「ですね、どう考えてもそれが狙いですし」

「でも、今サーバ室には生徒会のメンバーが3人・・・」

「いや、連れて行こう」

蝶子先生の発言に、やっと周りが反応を示した。

「何を言っているんですか?連れて行ったらあいつらの無事の保証は・・・」

「もうあいつらはそんなことを言っていられないところまで首を突っ込んでますよ。

何かあったら私が責任を持って守ります、それに・・・」

「それに?」

「なんとなく、分かるんです。あいつらが最後までこれを見届けなきゃいけない感じが・・・」



「よし、これで再起動は完了だ」

それを聞いて、ようやく安心することが出来た。

普通にログインが可能になっても、その後他の設定やら何やらをずっと会長が行っていたから、何かあったのかと冷や冷やした。

「・・・じゃあ、早めにどうにかしてやるか」

そう言って会長は、横たわっている新橋を見た。

静かに、まるで眠っているかのように目をつぶっている。

「とりあえず、先生達にも連絡を・・・」

ここは先生達にも指示を仰いだ方がいいと思い、そう言ったその時だった。

(3人とも、聞こえる?)

『プライベート・メッセージ機能』による声が頭の中に聞こえてきた。

声の主は・・・蝶子先生だ。

(はい、聞こえます)

(うん、サーバの再起動ありがとう。まだそこにいる?)

(あ、はい、まだ3人ともいます)

(そう、じゃあそのまま動かないでいて)

(え?)

その言葉に疑問に思ったその時だった。

ガタンッ

「ウワッ」

急に部屋が揺れた。

何かと思うと、体に変な感覚が襲った。

この感覚・・・もしかして・・・

「部屋が・・・降りている?」

まるでエレベーターのように、部屋が下の方に移動していた。

「・・・どうやら、動かすみたいだな」

「え?」

動かす?

一体何のことだ?

と思っているうちに、部屋が動きを止めた。

「よし・・・行くぞ」

「え、あ、はい・・・」

俺も目黒も、言われるがまま会長の後に続いて部屋を出た。

その目の前には、更にエレベーターがあり、俺達はそれに乗って今度は上に上がった。

今度は先ほどよりも時間がかからずに目的地に到達した。

その目の前には、無数の機械にいくつもの座席、そしてそこに蝶子先生と音無先生がいた。

「先生!」

「お、来たか」

「こ、ここは?」

「・・・さっき言った『隠された戦力』の1つ、戦艦だ」

「せ、戦艦!?」

この高校には、そんなものがあったのか!?

「今ここに異星人の大軍が迫っている。サーバを安全な位置に移すためにも、このまま戦艦を発進させる」

「そ、それはいいんですけど、どこに?」

「本当はそのついでに敵の本拠地を潰したいんだが、まだ場所が分からないしな・・・」

「あ・・・」

それを聞いて、俺と目黒は思わず目を合わせた。

「どうした?」

「・・・これを」

目黒はさっき新橋から渡された紙を先生に差し出した。

「これは・・・座標?」

「そこに、本拠地があるみたいです」

「本当か!?」

「は、はい・・・」

「・・・決まりだな、よし、発進するわよ!」

「了解!」

すると蝶子先生と音無先生はそれぞれ座席につき、何やら操作し始めた。

「お待たせ!」

「待たせたな」

間もなく、今度は日晴先生にらむ先生、更には羅印さんまで姿を現した。

「すぐに発進させる、手伝ってくれ」

「分かった!」

すると今来た3人とも席に座り、物凄い勢いで操作し始めた。

「え、えぇと・・・」

そんな光景を俺達はただ見るしかなかった。

「まぁ、見ておけ。滅多にこんな光景見られないからな」

「は、はぁ・・・」

会長からの言葉を受け止めていると、

「発進準備完了!!」

「よし、戦艦『ハンドレッド・フラワー』、発進!!」

戦艦の名前からは似つかわしくないほどの蝶子先生の凛々しい声が部屋の中に響いた。

すると今まで暗かった目の前が明るくなると同時に、急な振動が部屋全体に襲った。

そして次第に前方の光は大きくなり、光を通過したとき、目の前に先ほどまで屋上で見えた夜景が広がった。

と、俺はそれですぐ確認できた。

確かに異星人の大軍がこっちに迫っていた。

こんなのに攻められたら、学校は!?

「先生、あれは・・・」

「大丈夫よ、他の先生達も残っているし、それに・・・ほら」

蝶子先生が指を指す方向、そこには校庭で構える制服を着た生徒が何人か見えた。

・・・いや、ちょっと待て、あれは・・・

「せ、生徒会の皆!?」

「あぁ。お前達が一番信頼できる仲間だ。安心しただろ?」

確かにそうだけど・・・俺はすぐに『プライベート・メッセージ機能』を使って連絡を取った。

(み、皆!!)

(お、上野か。どうやら本当に戦艦の中にいるみたいだな)

この声は、神田さんか。

(ここは俺達に任せておけ。あとでまた祝勝会でもやろうぜ)

今度は大崎さん。

(そういうこと♪心配しないで行っておいで)

(私達があんな奴らにやられると思う?)

田町さんに大塚さん・・・確かにその通りだ!

(・・・はい、気をつけて!)

(当たり前だ、そっちも気をつけろ)

品川さんのいつもの皮肉だ。

(私達も頑張ります!)

(だから先輩達も頑張ってください!)

(やられたりしたら、承知しませんよ!)

代々木に五反田に渋谷・・・1年生に負けてられないな!

(あぁ!行ってくる!!)

それだけ言って、俺は『プライベート・メッセージ機能』を切った。

「上野君」

目黒からの声に、俺は目を見て思いっきり頷いた。

「大丈夫さ、俺達なら出来る!」

「・・・うん!」



その後、戦艦『ハンドレッド・フラワー』は大気圏を突破、宇宙に出た。

この時、ちょうど日付が変更され、2月28日から3月1日になった。
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